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NHK 100分de名著 感想 3月12日 孫子:心をつかむリーダーとは [速報]

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古今東西の名著を100分間(25分の番組を4回)で紹介する、NHKの100分de名著ですが、3月は「孫子」を対象にしています。

孫子といえば、戦国武将にも多大な影響を与えた戦の達人とのイメージがありますが、このタイミングで紹介されるのは、現在放送されているNHKの大河ドラマ「軍師官兵衛」で、主人公の黒田官兵衛が豊臣秀吉の参謀として孫子の兵法を引用していることが影響しているだろうな、と思いました。

この番組、そして孫子の会、現代の社会で働く私たちにも大変参考になる内容でした。

孫子は人の上に立つのに必要な資質として以下の言葉を残しています。

将とは智・信・仁・勇・厳なり

智:智恵

信:信頼

仁:優しさ

勇:勇敢さ

厳:厳しさ

この順番が大切で、孫子は、将軍にとって最も大切なのは智恵であると説きます。
普通のイメージであれば、将軍に必要なのは勇敢さであり、厳しさであるように思われますが、孫子は、まず智恵が大切で、人に信頼されることが次に大切だと述べます。

一方で、仁や勇、厳が不要だと言っているわけではありません。
要はバランスが大切だという発想なんですね。

そして、人の上に立つ上で、将がやってはいけないことも列挙しています。

将に五危あり、必死可殺也、必生可虜也、忿速可侮也、廉潔可辱也、愛民可煩也

と述べています。これはつまり、

(1)いたずらに必死になっても、討死する

(2)助かることだけ考えても、捕虜になってしまう

(3)短気で怒りっぽければ、周りから侮られる

(4)やたらと清廉潔白でも、辱めを受ける

(5)思いやりを持ちすぎても、煩わせられる

いずれも、私たちが一生懸命仕事をする時に、おちいりがちな気分ですが(必死とか、優しさとか、清廉潔白とか)、そのいずれも度が過ぎれば身を滅ぼすことを示していて、この点、頷ける人も多いでしょうし、意外な感じを持つ人も多いでしょう。

ここでも、孫子はバランスの大切さを説いているわけです。

そして、番組の最後の方に、孫子による将軍の(一種の)評価方法が紹介されていました。

善く戦う者は、勝ち易きに勝つ 故に善く戦う者は勝つや、智名なし、勇攻なし。

つまり、これは

「優秀な将軍は、勝ちやすい戦に勝つ将軍である。故に、そうした将軍は、戦いに勝ったとしても、その名を知られる事はないし、賞賛もされない。」

という意味です。
得てして、世の中では、劣勢を挽回して勝ちをつかみ取るような人が賞賛を受けることが多いですが、孫子によれば、事前に余裕で勝てるだけの準備を行って、勝つべくして勝つ人が優秀な将軍だということになるわけです。

これも、現在に置き換えても、実際には十分な準備をして確実に勝利を収める人の方が、長期的に見て成功していくことをみても、当たっているな、と思います。

奇策で勝てるのは一瞬、準備で勝てるのは一生、ということでしょうか。

今回は非常にためになる回でした。次回はいよいよ、戦の勝ち方について具体的に紹介されるそうで、ますます楽しみです。






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